一秒だって過去には戻れない

夕暮れが過ぎていく時間
２人で海岸を歩いてた
突然あなたはわたしの手を握り
そして急に立ち止まった

人気の無い静かな砂浜
あの日あなたはわたしに
突然別れを切り出した

戸惑う心と裏腹に
わたしはそっと
微笑みを浮かべこう答えた

「いいよ」

つぶやくように
それでもあなたに聴こえるように

たぶん
あの時のわたしは
心に痛みを感じてた
それでも
あの日のわたしは
笑顔を作ってた

なんでとっさに
こう答えたんだろう
なんでこんな時に
わたしは嘘つきになるんだろう

この嘘は
あなたへの嘘だけなんかじゃない
わたしはわたしに嘘をついた

あの笑顔の意味・・・
わたし
負けたくなかったんだよ
あなたにも
わたしにも

もう戻ることのできない
あの日のわたし
今でも流れ落ちる
目に見えない涙が
わたしの心を締め付ける


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寄り添う

ボクらはただ寄り添いあう
そうすることしかできなかった
それだけがボクたちの選択肢
いくつも選択はあるように見えて
実はこうするしかなかったんだよね
不自由な選択肢を選んだボクたち
たったひとつの選択肢
これからも
選ばざるを得ない選択肢を
ボクらはきっと選び続ける
そっと寄り添いあいながら


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靴音

リンゴンと
鳴り響く教会の鐘の音

カツンカツンと
鳴り響くわたしの靴の音

いつもならあわないこの２つの音が
なぜか今日は
不協和音を起こすことなく鳴り響く

今日は何か
良いことが起きそうな予感がするね


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ココア

もしもボクが
「誰を愛してるか？」
と訊ねられたとしたら

たぶんボクは

「誰かを愛したい」
そうきっと答えると思う

愛することを知らないボクは
ただそっと
口をマグカップに運んで
冬の空を眺めるだけ

ただそっと


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蒼く冷たい月の夜

冷たいくらいに
蒼い月が
そっとわたしの心を照らし始めた

その冷たい光の中
あなたの気持ちが消えていく
ゆっくりと融けていく

サラサラと
手のひらから
こぼれ落ちる雪のように

静寂（しじま）の中
蒼く照らされた海を
わたしは眺めていた

気がつくと海の上には
２つ、３つと
流れる月が漂っている

わたしの体温を奪っていくように
静かに光る
冷たい月と海の月


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(C)+夜間飛行+

ある日

ある日

キミに出会って
キミのことが気になって
キミと話すようになって
キミを好きになって
そしてそのままの距離
今もずっと保ってる

ボクは何を待ってるんだろう
チャンス？
タイミング？
それともキミからのアプローチ？

今の距離が好き
でも今の距離じゃ物足りない

そして今日も
キミと出会って
今までよりも
もう少し
もう少しキミを好きになって

今日のボクは何を待ってる？
そんなある日の空の下


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悲しみの始まる喜びの

便利な存在なのかもしれない{右:bin1.jpg}
都合の良い存在なのかもしれない
そうとわかってても
あなたのそばにいることができるから

閉じ込められた月のように
今、わたしは
ここから動けなくなっている
それでもどこかで
閉じ込められた月の光が
いつかあなたを照らすことができるかも
いつかあなたにこの気持ちが届くかも
そう信じてる

わたしってバカみたい
言われなくっても気付いてる
わかっていても
バカだって知っていても
わたしはここにいれること
そのことに
幸せを感じてる

わたしってバカなんだ
でも、わたし
喜びを感じれるこの居場所を
選ばずにはいられない・・・・・

仕方ないよ
ここがわたしの居場所なんだって
わたし、自分に言い聞かせてる
どれだけ傷ついても
傷つかずにいられない

喜びって
悲しみの始まりなのかなぁ


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(C)+夜間飛行+

close by you

誰もいないところへ行きたい

今いる場所は
決してわたしの居場所じゃないから
お願い
誰もここには入らないで

空気のようなわたしの心の痛み
誰か気付くことあるのかなぁ
何も話せない
誰にも話したくない
そしてわたしはただ笑うことを繰り返す

訊こうとしないで
探そうとしないで
でも
だけど
そばにいさせて

わたしの心が開くまで


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風に揺れる星座

運命の岐路にぶつかった時
ボクは間違いなく立ち止まる
迷わずにいられないボク
ボクはそこから
１歩踏み入れることができるのだろうか

ソラに舞い上がる１羽の鳥
彼はどれだけの世界を観て来たのかな
ボクに
その目で観て来た世界を教えてよ
このままじゃボクは
この道の上に座り込んでしまいそう

もしボクに羽があったら
ボクは迷わず舞い上がり
その岐路を上から眺めることだろう

いつしかソラには
星座がそっとボクを照らしていた
うん、前に行くよ
その先に何があるかわからないけど
いつまでも立ち止まれないから
その時
そっと星座が風に揺れた
そう、そんな気がした


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悲しいくらいのアオイソラ

泣きたいくらいの青空の下
空にむけて
そっと両手をひろげてみた

わたしの言うこと、信じちゃダメだよ

ふと、そんなキミの言葉が
頭の中によぎってそして消えた
それでもボクは
ずっとキミを信じていたいんだ

悲しみの混ざる幸福
ボクらはそんな時間を過ごしてきたのかな

また空を仰ぎ見る
悲しいくらいに
あたたかい涙が
そっと頬を伝って落ちた

いつかこの空も
雨模様に変わるはず
その時は
少しでもこの悲しみが流される
そう信じて

悲しいくらいにアオイソラ


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